日誌

2022-11-01 19:43:00

出展作品紹介 緑灰釉プレート 7寸/6寸/5寸

初日までに少しずつ作品のご紹介していきます。

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切立型のリムとフラットな底面が特徴の新作プレート。
お盆のようにフラットな形状を利用すると、調理した料理を立体的に盛り込みやすく、大人も子供も盛り付けが楽しくなる、とても使いやすいプレートです。例えば卵焼きの盛り付けひとつとっても、平たく並べたり、横に置いてみたり、立ててみたり、底面が安定しているのでいろいろな見せ方ができますよ。
7寸と6寸なら盛り合わせのワンプレート皿にもなりますし、5寸なら副菜、菓子皿にぴったりです。
緑灰釉は今回も美しいです。

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井上さんの仕事場を初めて訪れた時。
愛知県の陶芸の歴史の話を、たくさん聞かせてくださったことを覚えています。
その時にも、確か常滑焼の歴史、常滑焼の灰釉についての話をお聞きしました。

古くは名古屋市の東部から向こう20キロ四方に1000基を超す古窯群があったそうです。
のちに猿投窯と称されました。
古墳時代から鎌倉時代の約千年もの間操業された一大窯業地で、井上さんが陶芸の道に入ったきっかけである常滑焼の源流も言われています。

平安時代、その猿投窯で釉薬をかけた陶器が作られるようになりました。
その時の釉薬が、灰釉と緑釉。

平安時代末期に知多半島の丘陵地でも窯が築かれ、それが常滑焼の起こりとされています。
当初は釉薬をかけない焼締のやきものが作られていたようですが、前述の猿投窯から釉薬をかけたやきものを作る技術が知多半島や瀬戸にも広がってきたそうです。
それが常滑焼ならではの灰釉のやきものへと育まれていったのでしょう。
陶芸の道に入るまではやきものにまったく興味がなかったという井上さんですが、数ある釉薬の中で、常滑の始祖の頃から今に続いてきた「灰釉」に心惹かれるというのはなんだか不思議でもあり、でもどこか必然でもある気がします。

今年は灰釉の年と定め、新たに作った緑灰釉のプレート。
以前に生み出した銅鑼鉢シリーズ同様に使いやすく、そして一点ものといってもいいくらい多種多様な釉調で選ぶ人の心を惑わせそうですよ(もちろんいい意味で)。

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こころの風景|井上茂 個展
2022/11/3(木・祝)-13(日)
12:00-18:00

▽初日14:00までは事前予約制/14:00以降の時間はフリータイムとなりますのでご予約は不要です
▽予約枠は現在満席です

会期中休 4(金)、8(火)、9(水)
最終日11/13(日)のみ16:30終了

- クレジットカードのご利用が可能です
- 通販を行う場合は決まり次第告知します