日誌

2023-03-10 20:15:00

ものとしての佇まい

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陶芸の小川麻美さんが、今回の三人展では久しぶりにうつわではないものも作るという。
壁を飾る陶板。
まるで小さな絵を飾るように。
陶の表情、質感、景色を私も眺めて楽しんでみたい。

2012年の春の静岡手創り市で、私は小川麻美さんの作品を初めて手にした。
彼女のブースには主にカップやプレート、ボウルなどの食器が並んでいた。
そこに混じって、小さな犬や羊など動物たちのオブジェがあった。
それぞれの動物たちの細やかな造形がよく捉えられていて、精巧な中にあたたかなまなざしを感じた。
そこに在るだけで、優しい気持ちになった。
小川さんの食のうつわにも使い良さとはまた別の、自然の風景を眺めたり触れたりする時のような癒しと情緒を揺さぶるものがあった。

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用途があるものがすべてではない。
〈ただそばに置いておきたい〉
〈それに触れたい、眺めたい〉
というのも用途のひとつとして見出してもいいと思う。

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小川麻美さんの作り出すやきものの、ひとつのものとしての佇まい。
手に取ってくださる人が、安らぎや豊かさで心満たしてもらえたら。

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【次回展覧会】
harmonia
飯島たま×小川麻美×橋本晶子 展
2023/3/25(土)-4/2(日)
12:00-17:30

‐3/25(土) 12:00-14:00のみ予約優先制

‐close 3/28(火)、29(水)
‐最終日4/2(日) 16:30close