日誌

2023-08-13 17:02:00

近藤康弘さんの飯碗や碗

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近藤康弘さんの飯碗や碗は、持っていても出会うとまたほしくなる。
出会う度にまったく異なる色や釉薬の味わいと表情が現れていて、ひとつとして同じものがないから。
そして近藤さんのうつわ全般に言えることとして、昔ながらの家庭料理もちょっと現代的な家庭料理も、どちらもよく見せてくれる。
クラシカルモダン、みたいなやつなのかもしれない。

民藝運動の声高らかな時代の民窯の佇まいを、近藤さんの作る益子焼は非常に色濃く受け継いでいるように見える。
だからと言って古めかしい感じ一辺倒かというと決してそんなことはない。

近藤さんはまず民藝の窯元に入った。
濱田庄司やバーナード・リーチなど益子焼の礎となった先人たちの仕事を吸収し、古陶磁や骨董に夢中になった。
かと思えば技術交流の一環でデンマークのボーンホルム島に2ヶ月滞在し現地の材料や北欧のやきものも吸収している。

見ると変わらない安心感を覚えるのと同時に、新鮮さや現代的な気配もそこには漂っている。
常に近藤さんの世界は広がり、蓄積され、更新され、制作するうつわにもそれが反映されている。

近藤さんは最近刷毛目にハマっているのだそう。
すぐ見てわかる刷毛目ではなく、もう少し化粧土をたっぷり含ませ描いている。
まるで抽象画のようだ。
それはとても自在に躍動し、うねりを見せている。
どっぷりとたっぷりと。

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8月展 近藤康弘 陶展 Nouvelle page
2023/8/26(土)-9/3(日)
12:00-18:00
会期中休 29(火)、30(水)
最終日のみ16:30終了

- 本展は予約制ではありません
-ただしお客様多数の場合は密にならないよう 外でお待ち頂く場合もあります