日誌

2023-08-20 19:02:00

タイムレスなうつわ

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近藤康弘さんの個展まであと6日。
近藤康弘さんの陶器の椿皿。
白漆のようなややベージュがかった色合い。
椿皿というのは本来は漆器の銘々皿を指します。
径の広い低い高台があり手がかりのよい造り。
うつわの見込み…内側の部分はまあるく浅めにくぼんでいてリム幅がやや広めで額縁が太いので、中央に乗せた菓子などがが際立ちます。
そういったものが本来椿皿なのですが、近藤さんの陶器の椿皿風のこのうつわの使い良さもなかなかのものです。
本来の椿皿のような高台こそありませんが、ほどよい高さがあり、手がかりが良いので持ちやすい造りです。
あまり深すぎないので、料理の顔もよく見えて盛り映えします。

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佇まいからして昔の朝鮮のうつわから着想を得たのかなと思われる、素朴な容姿。
でもほんのりと淡い上品さも持っています。
透明釉なので白っぽい土の、どこか砂気混じりの枯れたような色や風合いが楽しめます。
派手さはなく控えめですが、滋味があります。
近藤さんのうつわは古陶磁などからインスピレーションを得たものも多く、それだけに流行りに左右されることのないタイムレスなうつわ、普遍的な使い良さが持ち味です。
塗りをやっている方からお叱りを受けそうな椿皿の命名は、近藤さんから
「どんな名前がいいですか?」
と振られ、苦し紛れに私が捻り出したもの。
本来の椿皿とは違うと分かりつつなので、どうかお許しのほど。

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8月展 近藤康弘 陶展 Nouvelle page
2023/8/26(土)-9/3(日)
12:00-18:00
会期中休 29(火)、30(水)
最終日のみ16:30終了
- 本展は予約制ではありません
-ただしお客様多数の場合は密にならないよう 外でお待ち頂く場合もあります