日誌
「籠と花とあんこのおやつ」Flower Workさんのこと
〈Flower Work〉の名前でフリーのフローリストとして活躍されている本多奈
今回は青竹の籠との組み合わせをイメージし、本多さんがセレク
春の球根花と言えば、のムスカリ、ヒヤシンス。
ちょっと珍しいところで、マイクロな原種チューリップのチャーミングな球根花。
これらをセットにして、クリアバッグに詰め合わせてくださる予定。
色合いや種類で、いろいろ選べるラインナップですのでお気軽にどうぞ◎
もうひとつ。
舟形リースは私にとって懐かしくもあり、思い入れあるリース。
奈都子さんの作ったこのリースを、手にしたのはもう数年前。
気心の知れた3人のフローリストたちによる、京都のとある期間限定のイベント。
季節の春の恵みを詰め込んで、枝物の自然な動き
そして一番心惹かれたのは、春の季節ならではの「球根」がリースに仕込んで仕立て
春がそのまま詰め込まれていて、今まで見たことのない、なんてスペシャルでアーティスティックなんだろうとハッとしました。
奈都子さんの選ぶ花材、作り出すアレンジや花束は、ラフで自由でかっこよく、いつもハンサムな表情。
さり気なく花器に入れても様になる。
肩ひじ張らない、いい意味での抜け感、エフォートレスな空気感がいつも気持ち良くて、私は大好き。
この球根を入れ込む仕様が、本多さん自身もとても気に入っているそうでこう話していました。
「舟形のかたち自体はほかの季節にも作れるけど、球根がある今だ
リースのほうもぜひぜひ見にいらしてくださいね。
「籠と花とあんこのおやつ」石井美百さんのこと

籠編みワークショップ開催でもおなじみ、神戸市垂水区の竹細工職人 石井美百さん 。
以前からリクエストして制作をお願いしていた新作の「
石井さんが神戸市内で自ら採った、
真竹といっても、白く晒した白竹とは異なる雰囲気の「青竹」。
「白竹は優雅な編み方も似合う。
と、
真竹のひごが持つ直線的なシルエット。
青さを残した竹のナチュラルで清々しい雰囲気。
長く愛されてきたトラッドな網代編みに仕立てることで、
青から濃いベージュ色へ、
汚れた時は水洗いし、
当初は、
作り続けて手が覚えていくことで、
今回ようやくお披露目してくれる新作「お弁当箱」です。
ぜひこの機会にご来店頂き、お手に取ってください◎
飯島たまさんのものづくり
飯島たまさんのウールマフラー「冬の樹|斜A」。
こちらは完売しましたが、まだほかのマフラーもweb shopではご用意しています。
空気をはらみながら軽やかに織られ、ふわりと浮かび上がるかのよ
たまさんのものづくりはかっこいい。
最終的に出来上がった作品たちの素敵度はとびきりですが、そこま
この斜Aのマフラーは藍染めされた糸が使われている。
その藍は、たまさんが庭で育てている。
そこから始まっている。
育てたものを採集したり、近隣へ出かけての植物採集も。
またある日は糸車で原毛を紡ぎ、糸を作る。
採った草木で染めを行う日も。
気に入った色に染まるまで、何日もかけて冷たい水に何度も手を浸
機織りの工程はほんのわずか。
「織っている時間はあっという間に終わってしまい惜しい気持ちに
とおっしゃっていた。
大変そうですねと言われることも多いだろうし、積み重ねる手間の
工程の大変さなど微塵も醸し出さずに、ただただ美しい手仕事のマ
さり気ない装いの品として、身につける人をあたためてくれる。
そんなところも、かっこいい。
近藤康弘さんの薪窯茶カップ
口縁部分を平たく薄い造りにしています。
これが本当によく唇にフィットして心地よく、飲み物が口中へ流れ込んでいくためのガイドラインのようなに働きもしています。
使ってみると水もお茶も、不思議と甘みを感じました(店主の個人的感想です)。
益子湯呑みの系譜を受け継ぐ、たっぷりしたサイズ。
昔ながらの日常雑器の佇まいはクラシカルな印象です。
近藤さんのトレードマークの飛び鉋模様も施してはいますが、敢えて主張させることはなく釉薬の下からうっすらと見せるようにとどめています。
持つ手に添うような、やや膨らみを持たせたたっぷりした形をしています。
益子焼の特徴でもある、高温でしっかりと焼きこむ焼成を行っていてからりと焼きあがっていて、見た目よりも軽量感があって使いやすいカップです。
釉薬がかかっていない部分は、薪窯独特の赤みである「緋色」が出ています。
うっすら光沢もあり、ほのかな色気も感じます。
細やかな貫入が全体にうっすらと現れていて、時間を経るごとに味わいを増してきそうです。
薪窯焼成による灰被りの自然釉が、カップの内側や底にほんのりと溜まっていたり黒い点として見ることができます。
私自身も湯呑みとして使っている、お気に入りのカップです。
全体として控えめで気取らない佇まいは、手にするたび、お茶をすするたび、ほっと和ませてくれます。
近藤康弘さんの薪窯飯碗(小)
ご飯茶碗はだいたい3色展開で作っていらっしゃいますが、今回白。
透明釉と白釉で2色掛けされ、見込みにはほんのりとざらつきがあり温かみある手触りです。
口縁あたりはあまり薄く作らずにほどよい厚みを持たせてあるので、欠けにくい造り。



腰は自然な丸みで手に優しく収まりますし、端反型でもなく平形でもない飾り気のない碗型は温かい雰囲気。
日常雑器で知られる益子焼らしいとも言えるし、近藤さんの朗らかな人柄そのものみたいにも思えます。
うつわの素地は砂気のある益子土。
野趣あふれる力強い個性はないですが、素朴で使いやすいやきものが出来上がるという良さがあります。
古くからの陶工たちのように、近藤さんもまた益子周辺の石や天然灰などを混ぜ幾種類かの釉薬を作っています。
小サイズといっても、だいたいφ115×高さ55mmぐらいの範囲内なので、目立って小さいわけではなく男女問わず使ってもらえる大きさ。
日々のお料理、季節のお料理を、気張らずにその人のペースで楽しく食するのに、なんとなく気に入った器があると嬉しい。