日誌
12月展|小野陽介 陶展「Polaris」04
/////初日の予約受付は12/7(水)から開始予定です(
茨城県石岡市で作陶する小野陽介さんのもとに足を運んだ日。
窯出しだった。
今までは薪窯。
新しい窯はガス窯。
「薪(窯)
「なんだ、窯のせいじゃなかったんだなって。たぶん」
「家には薪窯しかなかったから、
同じ陶芸家である父の作った薪窯が、家にはずっとあった。
そして今、独り立ちして手に入れた、
薪窯ならではの火の起こり方、燃え方、熱量、
でもガス窯でも面白いことは絶対できそうな気がするとも話してい
わからないことはまだたくさんある。
思い通りにいかないこともたくさんある。
でも未知の物事ひとつひとつに対して、
実家で作陶していれば父から教えてもらえることもたくさんあった
だからこそ、自分だけでひとつひとつ発見し、
未知の物事に喜びを覚えているような、
小野陽介 陶展 Polaris
2022/12/17(土)-25(日)
11:00-17:00
-初日11:00-13:00までは予約制にて受付
-初日後半の時間帯、二日目以降は予約不要でご来店頂けます
-最終日12/25(月)のみ16:30で終了
-展示期間中は12/20(火)、21(水)が休み
小野さん3年ぶりの百職での個展となります。
ぜひご予定空けて楽しみにお待ちください◎
12月展|小野陽介 陶展「Polaris」03

人や動物たちの道標とも言える北極星は、実は不変ではない。
いや、不変ではないというのは、やや語弊があるかもしれない。
自転している地球の歳差運動により天の北極が移動するため、
およそ25800年で元の星に戻り、これを繰り返す。
現在の北極星であるこぐま座α星(Polaris)
小野さんの代名詞として挙げる人も多いかもしれないのがコバルト
新しい場所に移り住み、窯が変わり、焼成条件も大きく変化。
色合いや釉調にも以前とは異なる佇まいを小野さんは今感じており

何事にも変化や変遷はつきものだ。
円環のように移り変わりゆく中では、
決して不安や怖さだけではない。
楽しみや喜びや収穫も、そこに見出すことができると信じたい。
小野陽介 陶展 Polaris
2022/12/17(土)-25(日)
11:00-17:00
-初日11:00-13:00までは予約制にて受付
-最終日12/25(月)のみ16:30で終了
-展示期間中は12/20(火)、21(水)が休み
-
12月展は営業時間を ※11:00-17:00 に変更します。
12月展|小野陽介 陶展「Polaris」02

渡りを行う小鳥の中には、夜明けに見知らぬ土地に着くと、地元の鳥の後を追って食物や水の在処を知ったりするという。
新たな土地である石岡に移り住んだ小野陽介さんも、その土地のことを見聞きして知り、周辺の石や地層、土の場所や様子を観察したという。
そして実際に手にした近辺の土。
鉄分を含んだその土を使い、青緑色の釉薬を作り出し試行錯誤を続けている。
青緑の中に、黄土色のような色も同時に発することのある自然ならではの計算のつかない美しさがある釉だ。
小野陽介 陶展 Polaris
2022/12/17(土)-25(日)
11:00-17:00
-初日11:00-13:00までは予約制にて受付します
-最終日12/25(月)のみ16:30で終了
-展示期間中は12/20(火)、21(水)が休み
12月展のお知らせ

ルリノジコ (瑠璃野路子)という渡り鳥は雛の時期に北極星を見て方角を学ぶそうだ。
渡り鳥の多くは、夜は北極星を目印として飛んでいるという。
鳥も船乗りも旅人も等しく自らの位置を知り航路を決める拠りどころ、北極星。
それは天球面上の天の北極に最も近い輝星である。
生まれた場所でもあり陶芸を始めて以来ずっと暮らしていた益子。
小野陽介さんはそこから独立し、昨年冬、茨城県石岡市へと作陶と住まいの場を移した。
新しい場所で土を掘ってみる。
その土が素地に向いているのか、釉薬の材料に向いているのか。
くり返し確かめる。
新しい窯との付き合いも始まった。
そこで見たのは、今までとは異なるうつわの風景。
考えや工夫を試す日々。
これまでの積み重ねに、これから新しく積み重ねていくものを、ひとつ、またひとつと獲得していく。
今、どこに向かい、目指しているのか。
拠りどころとする北極星を、心に、空に見る。
そしてうつわの中へ映し出す。
小野陽介 陶展 Polaris
2022/12/17(土)-25(日)
11:00-17:00
-初日11:00-13:00までは予約制にて受付します
-初日後半の時間帯、二日目以降は予約不要でご来店頂けます
-最終日12/25(月)のみ16:30で終了
-展示期間中は12/20(火)、21(水)が休み
小野さん3年ぶりの百職での個展となります
ぜひご予定空けて楽しみにお待ちください◎
展示終了の御礼、通販発送について
今はどうか知らないけど、中学生の頃、
採点制のテストなので当然の話。
当時中学生の私は美術部に在籍し、美術の成績も良かった。
が、そもそも「何点」とつけられることに、不満、疑問、
クラスのどの子にも「自分なりの物の見方」がある。
なのに、
というか腹を立てていた。
通知表の関係でペーパーテストが必要なんだろうなということは薄
ある時のテスト中、その不満が突然爆発した。
解答をさっさと全部書き終えた答案用紙の裏側に、
そして最後に、書いた解答を全部消しゴムで消し、提出した。
怒れる中学生は、こうして小さな反逆行為を実行してしまった。
点数をつけなければいけなかったN先生はそりゃ大変だったろう。
呼び出しもなく静かに日々は過ぎた。
そしてついに戻ってきた答案。
どうなったんだろうとちょっとハラハラして見ると、
「先生も本当はペーパーテストをやりたくはありません。
細かい言い回しは記憶が薄れかけているが、
点数は零点ではなく、
今回井上さんの作品が届いた時、この時のことが思い出された。
他の陶芸家さんや陶芸作品との「違い」
少年時代から好きだったという鉱物の世界。
その質感や輝き、土中に埋もれているというロマン、歴史。
そこからのアプローチで始まる作陶への考え方や工夫がうつわの中
作陶の「技術」
水や養分になるのは、学びや研究もそれにあたるかもしれない。
この学びや研究が井上さんは特に素晴らしいし、
「自分なりの物の見方」が揺るがないように、努力をしている。
今回の展にお運びくださった皆さん、
一緒に楽しい時間を共有してくださり本当にありがとうございまし
三年後(くらいかな?)に、井上さんの作品群と再会できる日を、
そして井上さんと奥様へ、心からの感謝をお伝えします。
最後になりますが、
かなりの件数にのぼったため、
一人作業ゆえ、大目に見てください、、
無事にお手元に到着するよう最善を尽くしますので、
こころの風景|井上茂 個展