読み物
森谷和輝 origin ⑥
A piece of artwork with glass キルンワーク スランピング
作品紹介|The case of Kiln-slumping キルンワーク スランピング
「熱でかたちが変わっていくところ。自分で曲げているんじゃなくて熱や重力で落ちたり曲がったりしていて、なんか手もとでじゃないところでかたちが変わっていくのが面白い。あとで冷めて手に取って見れる、観察できる、痕跡みたいなのを探すのが一番楽しいかもしれないですね(森谷)」
作品|葉皿
定番となりつつある葉皿。
ガラスが重力に沿って融けていく動きを利用して作られている。
円い板ガラスを用意し、型の上に円板ガラスを載せる。
焼成すると、そのふくらみに沿ってガラスが融け、丸みを帯びた形が出来上がる。
ガラスの中の気泡も伸びていっているのが見える。
ガラスが収縮したようなしわが寄ったようなテクスチャーもある。
作品|クリア皿LL
作品|楕円皿M
流れ、落ち、広がり、収縮し、動いてゆく。
作品|八角リム皿マット
予測可能な範囲でコントロールしても、あとはガラスの動き次第。
ガラスに意思があるとするならば、それと対話し、観察する。
作品|長皿、クリア皿LL、八角リム皿マット
ひとつひとつの個体差が大きいが、その揃うことのない偶然性さえも楽しさや美しさに満ちている。
森谷さんの場合廃蛍光管リサイクルガラスのカレット(破砕し欠片状になっているガラスのこと)を使い、まずは板ガラスを作る。それを型の上に載せて焼成し自重によって成形させる。この技法はスランピングと呼ばれ、スランプ(slump)から由来している。
またスランピングの一種で、ガラスを熱で融かし穴に添って曲げ落とす「