読み物
境道一・境知子 LIFE ③
一問一答|境知子さん編
一問一答|“細部にこだわる”
展覧会作家さんのことを少しでも知って頂きたいという思いからのご紹介記事。
このコロナ禍で工房にお訪ねすることは控えていますが、今回もその中で少しつくり手さんたちの素顔に触れて頂いて作品に触れる入口を増えたらいいなと考えています。
今回はまず一問一答形式で、いくつかの質問を道一さんと知子さんに投げかけてみました。
制作についての考え方や日々の過ごし方、言葉だったり文章の間合いだったりからもちらりと素顔が垣間見え、今回も興味深いものになりました。
ご夫婦ならではのお答え、ご夫婦それぞれの違いにもクスッと微笑んでしまう部分があって、お二人とも人間的にもとてもチャーミングで素敵だなと再確認しました。
また、お二人のいつもの目線が知りたいと思い、作業場で気に入っている風景や愛用の道具のお写真を送って頂きました。
知子さん撮影。「仕事部屋ではこの椅子に座りポット類の組み立てや型押しのカップやお皿を作っています。顔を上げた時に窓から見える緑に癒やされています」
質問1
自身の制作をする上で、
知子 ―故宮博物院で初めて中国の白瓷の実物を覧ることができ素晴らしかった。その時の図録は宝物です。白い器の源流は中国だと言う事を実感しました。
質問2
座右の銘や好きな言葉、
知子 ―「Details matter, it's worth waiting to get it right. Steve jobs」 (細部にこだわる。それは時間をかけてもこだわる価値のあるものだ。)
ポット類の蓋の座りを直すのに本当に苦労するのです。作ってから焼いた後まで、4回位カタカタを直しています。神経を使う仕事でうんざりしそうになった時この言葉を思い出します。
質問3
手仕事のものでご自身で大事にしているもの、使っているもの、(
知子 ―李朝の白磁壺。東京では日本民藝館、大阪では東洋陶磁美術館、チャンスを見つけては行って拝んでおります。
質問4
今回制作されている中で、特に力を入れている作品、
知子 ―注目してほしいのは焼締です。
質問5
今回の二人展。
知子 ―夫婦喧嘩の元になるのでお互いの作品について評価することはあまりしません。お皿はしっかりと安定した印象で使いやすそうです。
知子さん撮影。お気に入りの道具はこちら。「茶こしを作るときに使うポンスです(※穴あけの道具)。夫が韓国に行った時に買ってきてくれた物ですごく使い勝手がいいです」