読み物

Fail better,Wonderful happens. ②

作品紹介 その1

出展作家/参考出展作品 井上茂さん、小野陽介さん、近藤康弘さん


井上茂|青白磁鎬碗

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昔の作品。
薪窯焼成の青白磁鎬碗。
割れあり、降灰あり。

透き通る青白磁。
ゆったりふっくらした碗型に、入れられた鎬ののびやかさは明朗な印象です。

薪を贅沢に使っていた頃の作品は、井上茂さんのもとでずっと眠っていたという。
今はもう、こんな風に焼くことはないという。

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小野陽介|赤灰釉ピッチャー

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小野陽介さんの赤灰釉ピッチャー。
釉調や高台の始末に思うところがあって、手元に残していたそう。

裏返すと未完の高台には粗削りな迫力が。
流れすぎたという釉薬も夕闇のような景色が広がり、釉肌はしっとりしてしています。

作者の想定通りにいかなかった物。
思惑とは異なる美しさ。

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近藤康弘|ボーンホルム島原土スリップ模様皿

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近藤康弘さんの大きめのグレーの長方皿。
ボーンホルム島原土スリップ模様皿。

静かな存在感に満ちている。

5年ほど前にデンマークのボーンホルムに滞在した際の作品。
土中の含有物が焼成時に爆ぜて釉が剥がれたものの、気に入ってずっと棚に置いていたという。

陶土や釉薬などの材料をすべて現地のボーンホルムで調達し、現地の陶芸家たちと交流しながら焼き上げた習作。
その土地に滞在して呼吸し、その土地で採った原料があって作ることができた物。

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