読み物

やきもの、益子、近藤康弘 ④

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近藤康弘さん、語る。/ 中篇

 

“人生の第三の変化というか、わくわくしてます”

今回2年ぶりに個展をして頂く益子在住の近藤康弘さん。はじめて知り合ったのは2012年だったと思いますが、そこから8年。
折しも世界中で新型コロナウイルスが広まり変化を促される私たちの暮らし。
この状況下。近藤さんご自身もあえて変化を求め10年以上過ごした工房から旅立ち、新たな工房へと向かうことを決めたそうです。
人生で3回めの変化と言えるかもしれないという今。
改めて今までの道のりを振り返りながら、今後に向けて胸を弾ませる気持ちを近藤さんに語ってもらいました。

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今後はその気持ちの変化を形にしていきたいなと。言ってるだけで終わらせたくない


18歳の時に劇的に変化があったとして。今まで自分の人生、ただの普通のサッカー少年だったのがどっちかというと文化系になって。その時に1回目の変化があって。
で、民藝と出会ってからけっこう熱くなっちゃって弟子入りまでして独立までがやっぱりこう劇的で、2番目の変化だったと思います。

そして最近またコロナの今年、3度目の波が来たんじゃないかと。
気持ちに変化はありましたね。
今後はその気持ちの変化を形にしていきたいなと。言ってるだけで終わらせたくないから。


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○それぞれ自分を振り返って自分の気持ちの整理したりとかそういう時間が持てたんじゃないのかな


環境の変化ってのも大きいなと。渡邊さんもね、百職さんの店の場所が変わって新たに歩みを始められましたよね。
2016年のオリンピックを見てた時に、2020年には東京でオリンピックが来るとかいってそんなに興味があったわけでもなく。
まあでもせっかく東京に来るっていう大きいことなら、自分でも何か寄せて関わりたいなって。一つ目標を作って、俺のオリンピックっていうかちょうど4年前に目標を決めて。薪窯を作ろうと。
…だったんですけど日にちはどんどん過ぎていっていくけど進まなくて。腹が決めきれなくて。窯の材料は渡邊さんも知っての通り集まったんですけどね。

隣の人が近いっていうのが気になって。煙とか焼成のパチパチいう音が夜の間中してしまうとか、そういうのを考えちゃって踏み出せない。これで始めていいのかと。
今年はじめて知った言葉でHSPって。物事にけっこう過敏になったり気になってしまう性質の人間をいうらしく。五人に一人はそれに当てはまるって言われているそうで。人によって気になる内容は違うけど、とにかくどうしても気になっちゃったことが出来るともう無視できない人。こういう業界、そのHSPの人多いのかなあとか勝手に思ってんですけどね。
だから俺もHSPなのかもしれないと受け入れるようにしたら気が楽になって。そこはもうしょうがないって思えるようになって。
隣の人に迷惑かけるかもって気になるんなら、気にならないところへ移ればいいかと。

それ気づくまでに時間かかっちゃって。
期限ばかり迫ってきて、百職さんでの今年の個展は本当は自分の作った薪窯で取れた作品を並べるって約束してましたけど、それがずっと心にあって。
結局今回は出来なかったけど、ただとにかく今後振り返った時にそれで良かったんじゃないんかなと思えるように。
焦ってもそんなにね、現状が変わったりするわけじゃないので、まあいろんなことをこのコロナ禍で、なんかそれぞれ自分を振り返って自分の気持ちの整理したりとかそういう時間が持てたんじゃないのかなって気がしますね。

 

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