読み物

はしもとさちえ 旋律がくりかえすように ④

introduction 作品について|後篇

introduction 作品について|後篇


05 
Item④ | そばちょこ

06 Item⑤ | 気まぐれなシリーズ マグカップ

07 Item⑥ | 気まぐれなシリーズ カップ&ソーサー

08 Item⑦ | 
気まぐれなシリーズ 気まぐれコンポート



05 Item④ | そばちょこ

そばちょこ黒2.JPG


今回見本として届いたのはこちらの黒いもの。
定番の白いそばちょこも展覧会本番には並ぶと思いますが、この黒も新鮮!
以前にはこの黒い釉薬も使った作品も見かけていましたが、今はたまに見せてくださるくらい。
ちょっとレアなお品も展覧会だけの特別感があってお楽しみ頂けますように。

そばちょこは和のイメージが根強いでしょうか。
はしもとさんの手による彫り仕事が施されるとモダンで明るい雰囲気も加わります。
これから麺料理も増える夏には麺のつけつゆを入れて本来の蕎麦猪口的使い方で。
飲み物のカップとしてコーヒーやお茶をこちらで頂くのも定番な使い方。
ボウルとしてお菓子やフルーツ、ヨーグルトをちょこっと盛りつけるのにも使いやすいですね。

シンプルでくせの少ない形のそばちょこはなんにでも重宝するので、お料理好きな方へのギフトにも喜ばれそうです。

そばちょこ黒1.JPG



06 Item⑤ | 気まぐれなシリーズ マグカップ

グループマグカップ.JPG


以下ははしもとさちえさんの気まぐれなシリーズたち。

気まぐれと書いたのは、これといった規格は決めず、その時々でサイズ感、全体の形状やバランス、配色などを考えて作っているからです。

マグカップはよく作ってくださいますが、大抵大きさなどはバラバラです。
定番と言えるけれど、その時その時の大きさなどが変わる一点物です。
今回はあたたかな飴色が目を引く、飴釉もマグカップに使う予定だそうです。
はしもとさんが好きな北欧のやきものにも通じるウォーミーな存在感です。

いつも白いチタン釉のマグカップ。
プレートと同じく口辺を鉄釉で縁取っています。
鉄釉はここでもアクセントに。
はしもとさんと初めてお会いした時に
「ルーシー・リーは好きな作家さんです」
とおっしゃっていたのを思い出します。
ルーシー・リーの作品にもこのように口辺に鉄釉を塗って、釉薬の流れを見せているものがありますから、そういう先人の作家たちからインスピレーションを受けているのかなと思います。
そのほか日本の民窯のうつわでもこのように縁に色の濃い釉薬で彩ってあるものは古くからあります。
東洋でも西洋でもものづくりの世界は、有名無名関わらずどんなに離れているように思えても海のようにどこかでつながって出逢うものなのかもしれない。

マグカップ1.JPG
マグカップ2.JPG



07 Item⑥ | 気まぐれなシリーズ カップ&ソーサー

カップアンドソーサー2.JPG
グループCアンドS.JPG


先行紹介用に送られてきたのはすべて白のチタン釉のもの。
過去には白×銀彩の2色コンビの時もあったので、本展はどんな物が届くのか楽しみです。

コーヒー、紅茶、ミルクティー、カフェ・オ・レ、抹茶などなど・・・どんな飲み物を注いでも美しく見せてくれそうです。
そして食べる器としてもおすすめです。
コーヒーゼリーにあんみつ、ぜんざいなど和洋問わずにお使い頂けるでしょう。
またカップ&ソーサーは、カップとソーサーで別々にも使えるところも魅力。
美味しい飲み物と、美味しい小さなおやつで愉しんでもいい。

彫りや色合いなどから繊細さを感じる人も多いかもしれませんが、決して欠けやすい薄い造りでないところもはしもとさんのうつわならでは。
欠けやすい口辺や裏側の高台などの際の部分や大事なところはしっかり厚みも持たせてあります。
削れる部分は削ってあって、手に持った時に軽く持ちやすく。
陶器のカップ類は、あまり薄過ぎると手に持った時に熱さを感じやすいのですがはしもとさんのカップ類は胴の部分は必要な厚みが取ってあって、口をつける口辺は飲みやすいように丸みを持たせてあります。
しっかり主婦業もされているはしもとさんならではの、ふだんの暮らしの目線がうつわ造りにはいつも生かされているなあと感じます。

カップアンドソーサー1.JPG



08 Item⑦ | 気まぐれなシリーズ 気まぐれコンポート

コンポート白銀3.JPG

コンポートはすでに「気まぐれ」と名づけられています。
特にコンポートはあまり決めずにその時の感覚でやっていきたいんですよね、と以前おっしゃっていました。
その場の感覚で作られているのでですが、どれも形はいたってシンプルです。
白一色もあれば、白×銀彩もあり、今回は黒×銀彩もあるようです。
抑えたトーンの色合いなのでの、コントラストが効いていても派手すぎることなくシックです。
デザートや前菜、おつまみなどいろいろなものを載せられるイメージです。
キャンドルトレイやアクセサリートレイで使うのもインテリアのポイントになってよさそうです。
サイズ感も少しずつ異なるものが届きそうですのでどうぞお楽しみに。

コンポート白銀2.JPG
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コンポート黒1.JPG
グループ八角コンポ.JPG
八角コンポ2.JPG
八角コンポ4.JPG


※本展開催を前に、出品予定のうつわたちを一部先がけて送って頂いたものご紹介行しています
※テスト段階の作品も含まれていますので、本展では1点~数点のみしか並ばない場合もありますのでご了承ください

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