読み物
森谷和輝 resonance ①
共振 共鳴 反響
展覧会打ち合わせのため、
いつものように仕事場を拝見する。
何かを手に取らせて頂いたり、
そこでふと、森谷さんがこんなことを語った。
「僕はいつも現象を面白がっているだけで、
「現象すごいでしょみたいなのだけで止まらず、
「面白がって作りたいんですけど、
使い手の方に向け
「どうか愛着持ってもらえますように」
と願いながら制作する。
それってごく自然なことだ。
取材時にも自分なりに返答はして会話は流れていったのだけれど、
作品制作。
そのきっかけは自分の内側だったり外側だったり。
あらゆる場所から湧き上がり、作り手のこころや思考に響き、
匙加減はそれぞれだと思うけれど、
独りよがりだけではいいものは生まれない。
とはいえ、振り回されて過剰になるのも怖い。
気に入られようと受けを狙うあまり、
紙一重の世界。
ものづくりの根本にあるのは作り手自身だし、〈
※2020年に開催した森谷和輝さんの個展タイトルは「A Light Existing Only Here」
森谷さんにはぜひ、いつまでもどこまでも〈
それが強ければ強いほど生まれてくる作品の純度は高まる。
純度の高さは人の心に訴えかけ、動かし、やがて共振していく。
振動や波動が同じ周波数で共振し、振幅が増大する現象〈
森谷さんのアイデアや感情の詰まったガラスたちが、