読み物
春日静座 ②
茶飲み話1 気分転換
その茶飲み話の席で仕事の気分転換についてお聞きしてみた。
焼成後のうつわの仕上げ作業は重い器械を使う重労働。やり過ぎると傷になるのでかなり神経も使う。
「その日も作業後は結構へとへとになって『疲れたから今日は夜仕事はやめておこう』と思いながら、まだ夕方だったからいったん仕事場に戻ったの。で、土を見たら『明日の段取り考えたら土練っておけばさっとできるかも』と思いついて土練りを始めて。そうしたら更に『ちょっと引いておけばもっと段取り良くなるよなあ』ってろくろしたら、すごい身体が楽になったってことがあって。だから気分転換はろくろかも。ソファみたいなのが苦手で、ろくろの前かがみの姿勢が自分には合っているのかも。仕事場にいるのが一番のリフレッシュ。趣味だから、仕事は」
という答えが返ってきた。
ちなみに、朝起きてから仕事モードへの切り替え方や、ルーティンをお聞きした時も
「茶々の散歩に行くことかな。帰ってくると、さあ仕事だなってなるんだよね」
という答えが。
この工房で暮らす二人と一匹という家族。